人間と物の関係

時々、本当に時々なのですが、
家具や器に傷が付くのを嫌がる方がいらっしゃいます。
買ったときと同じ、傷一つない状態で使い続けたい・・・と。
色々な考え方があるけれど、私たちはその傷も味わいの一つだと思っています。
手が滑って重たい物をゴツンと落としてしまった時にできた円卓の小さな凹み。
もっと大切に使わないと!っと、小さな喧嘩にまでなったけれど、今では思い出。
初めて我が家に来た時より、傷も汚れも増えたけれど、
そのひとつひとつが程好い味わいとなって、
色艶を増しながら、日に日に素敵になっています。
良く使うカッティング・ボードはパンやハムを切った時にできた刃物の痕がたくさん。
でも、その傷は美味しいものを沢山食べた証し。
きっと、色んな食べ物の艶をもらって、これからもっと美しくなるはず。
家具に限らず、器もカトラリーも、木のものはみんな、
使ってからこそ価値があると思っています。
どんなに綺麗に磨いて仕上げても、使ったことで得た味わいに勝るものはありません。
沢山の傷も、汚れも、凹みだって、風合いと云う美しい協奏曲を奏で始め、
物としても深くなり、愛着も日増しに増していく、そう思っています。
もしかしたら、物も人間も根本的には同じかもしれません。
傷のない人なんて、いないはず。
いろんな傷を重ねて、思い出にして、人として深まって行くのだから。
物を使うことは、人磨きと似ているのかもしれません。
ひょっとしたら、物の向こう側に、その人の人となりが垣間見れたりして・・・。
- [2008/06/10 14:31]
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