私の手
昔は良く「綺麗な手だね」と言われていました。
ピアノをしていたこともあり、指は少々長め。
爪を伸ばすのは苦手、マニキュアを塗ることもあまりなかったけれど、
それなりに自分でも綺麗にしていたと思う。
でも、木工を始めてからの私の手は汚れてばかり。
汚れている・・・、なんて書いたら『マクベス』を思い出しそうだけれど、
勿論そちらではなく、単純な汚れ。
刃物を研げば、指先は真っ黒。
今日は、接着をしたので、ボンドで薄汚れている私の手。
市販のボンドではなく、架橋剤が入っているので、そう簡単に落ちない。
この手に随分慣れたけれど、レジでお金を払う時にふと恥ずかしくなることもある。
この人一体何してるんだろう?って思われたりしていないかな…とか。
随分前の事だけれど、訓練校を受験した時、面接官の先生に
「綺麗な手をしているけど、木工始めたらこんな手になるかもしれないよ。」
と、ゴツゴツした手を見せられたことを思い出した。
その時の私の返事は
「全く構いません。むしろそういう手に憧れます!」と意気揚々。
あれからもう9年が過ぎようとしているけれど、
先生のおっしゃる通り、指には鑿ダコ、切り傷もいっぱい、
手の平には皺も増え、女の人の手とは程遠くなってしまった。
もうひとつ思い出した。
小さい頃、書道を習っていた時に先生から言われた言葉。
下手な人ほど手や服を汚すもの。上手い人は汚さない・・・と。
自分の手に再び目をやり、まだまだなんだなぁと痛感。
そうか、この手の汚れは未熟の表れなのかもしれない。
職人の手の域は、まだ先、ずっと遠くにある・・・らしい。
- [2007/08/05 11:35]
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