職人展で得たもの 

大阪で得たものは言葉にならないほど大きく、そして深いものになりました。
自分たちを全く知らない人ばかりの土地で、自分たちの物づくりを知ってもらうことの難しさと楽しさ。
文字通り、初心に帰る思いで一週間過ごしてきました。

新しい出会いに感謝、面白い出来事に感動。
毎日がその送り返し、そしてその積み重ね。
霧島にいるのとはまた違った貴重な経験+勉強ができたと思っています。

そして何より、沢山の作り手さんに出会い、色々なお話を伺うことができたことも、今の私たちにはこの上なく素晴らしい経験になりました。
物づくりへの想いやその姿だけでなく、≪人となり≫までも教えていただけたような…
ここで得たことは本当に大きく、そして深く私たちの心に響くものになりました。

この一週間で得た新しい感性を大切に、また大きく踏み出して行くぞ!っと活力に漲っている、今までとはまた違った私たちがここにいることはきっと確かです。

二人で居ることの大切さと、
二人で頑張っていくことの大事さ、
私たちと同じようにご夫婦で頑張っていらっしゃる作り手さんから学んだ宝物もしっかり胸に抱いて、また一歩一歩進んで行きたいと思っています。



手仕事を見つめる輝く瞳

最初はお父さんと、
次はひとりで、
暫くするとお姉ちゃんと一緒に、
そして最後はお母さんを連れてやって来た可愛い女の子(右)。
スプーンを削っている様子をとても興味深そうにじっと見つめていました。


そんな姿を微笑ましく見つめる私の脳裏にふと浮かんできた幼い頃の記憶。
女の子と同じ小学生低学年の頃、近くの百貨店にやって来た職人さんたちの手仕事を食い入るように見つめ歩いていた私は、両親を困らす位じっくりと時間を掛けて一つ一つ見て回っていた気がします。
大きな手から繊細な櫛や筆、お人形ができる様子を、きっと魔法のように感じていたのかもしれません。

そんな手仕事の中でも、私の心を掴んで離さなかった物がひとつ。
木の塊をザクザク、そして時にスイスイと滑らすように削りながら、見事な雄鶏を作っているおじさんの姿に夢中になり、ほとんど虜状態になったのを覚えています。
母親に手を引かれて他の展示品を見て回っていても心動かず…
何度もおじさんの魔法を見に帰って来て、その都度じぃっと見入る私はきっと可笑しな少女に映ったかもしれません(笑)。

見事な尾を構えた一番大きな雄鶏の置物がほしくてたまらなかったのですが、已む無く我慢。
小さくても立派な巻き尾を持つキーホルダーを買ってもらい、大満足で足取り軽く帰ったのをいまでもはっきり覚えています。

あのキーホルダーは今何処…
でも、心の中の小さな思い出として輝いているのは確かなようです。

その後暫くして、祖父母の暮らす北海道で小さな木彫りの熊をおねだりした記憶も浮かんできました!
もしかしたら私、小さい頃から木+木彫りに心惹かれていたのかもしれません。

展示会で出会った女の子はどんな仕事に就くのかな…
ふと沸いてきた懐かしい思い出に、ふと微笑んでしまった小さな午後の出来事でした。